2025.09.05
職人ブログ
千葉の屋根を守り続けて45年。ガルバリウム鋼板屋根のメリット・デメリットとは?
「ガルバリウム鋼板ってどんな屋根材なんだろう?」
ご自宅の屋根について、ふと考えることはありませんか?軽さと耐久性の高さから、ガルバリウム鋼板は今、屋根材として非常に人気が高まっています。しかし、その一方で、「本当にうちの家に合うのかな?」「デメリットはないの?」といった疑問をお持ちの方も少なくありません。
私たち丸治瓦店は、ここ千葉の地で屋根一筋、創業から45年以上にわたり、地域のお客様の大切な住まいを守り続けてきました。長年、日本の伝統的な瓦屋根に携わってきた「屋根のプロ」だからこそ、新しい素材であるガルバリウム鋼板についても、その特性を深く理解しています。この記事では、お客様が本当に知っておくべきガルバリウム鋼板のメリット・デメリットから、専門家でなければ見抜けない施工時の重要なポイントまで、分かりやすくお伝えします。
ガルバリウム鋼板とは?
ガルバリウム鋼板とは、アルミニウムや亜鉛、シリコンなどを混ぜ合わせた特殊な合金でメッキされた鋼板のことです。トタン屋根よりもはるかに錆びにくく、耐久性に優れているのが特徴です。
また、ガルバリウム鋼板以外の屋根材については以下の記事でもご紹介しています。ぜひ併せてご確認ください。
ガルバリウム鋼板のメリット・デメリット
<メリット>
非常に軽い: ガルバリウム鋼板は瓦屋根の約10分の1、スレート屋根の約4分の1という軽さで、建物への負担を大幅に軽減します。地震の際の揺れを抑えるため、耐震性の面でも非常に優れています。
耐久性が高い: メッキ層の働きで錆びにくく、正しいメンテナンスを行えば30~40年と長く持つため、塗り替えなどのコストを抑えられます。
コストパフォーマンスが良い: 初期費用はやや高めですが、長期的なメンテナンス頻度が少なく済むため、トータルコストで考えると非常に経済的です。
<デメリット>
遮音性・断熱性が低い: 金属のため熱を伝えやすく、雨音が響きやすいという弱点があります。ただし、最近では断熱材が一体になった製品が主流で、このデメリットは解消されつつあります。夏の気温が高くなりやすい千葉県でも、断熱材一体型のガルバリウム鋼板を用いることで、安心して生活することができます。
へこみやすい: 薄い金属板のため、飛来物などでへこむことがあります。
錆びることがある: 基本的には錆びにくい素材ですが、傷がついたり、アルカリ性の落ち葉などが溜まったりすると、そこから錆びてしまうことがあります。
(参考:千葉県の気象特性(銚子地方気象台HP))
葺き方の種類と、メリット・デメリット
ガルバリウム鋼板の屋根には、主に縦葺き(たてぶき)と横葺き(よこぶき)の2種類があります。
まず、縦葺きは、屋根の傾斜(勾配)に沿って縦方向に板を並べる葺き方です。縦のラインがすっきりとしていてスタイリッシュな印象を与えます。また、雨水がまっすぐ下に流れやすいため、水はけが良く、勾配が緩やかな屋根にも適しているのが大きなメリットです。
一方、横葺きは、軒先(のきさき)と平行に、横方向に板を重ねていく葺き方です。和風・洋風問わず、さまざまな建物の外観に合わせやすいのがメリットですが、雨水が流れにくいため、勾配が緩い屋根では水が溜まりやすく、雨漏りのリスクが高まる場合があります。
屋根のプロが教える!ガルバリウム鋼板での施工の重要ポイント
ガルバリウム鋼板の性能を最大限に活かし、長く安心して使うためには、施工時の注意点が非常に重要です。
ガルバリウム鋼板の施工では「勾配(こうばい)」が最重要です
屋根の勾配とは、屋根の傾きのことを指し、雨水をスムーズに流すための最も重要な要素です。ガルバリウム鋼板横葺きの多くは、メーカーが定めた最低勾配が2.5寸(約14°)とされており、これ未満の屋根にはそもそも使用できません。
もし、ご自宅の屋根勾配が2.5寸~3.5寸程度の緩やかな傾きの場合、雨水の逆流を防ぐための特別な対策が必要になります。例えば、「ジョイント下地」と呼ばれる専用部材を横ジョイント部分に必ず差し込むなど、メーカーが必須条件としている追加工事があります。これらの対策は、横ジョイントからの雨水の吹き込みを防ぐためのもので、知識と技術を持ったプロの職人でなければ、正確な判断と施工ができません。
その他、雨漏りを防ぐための重要な注意点
屋根の勾配以外にも、雨漏りにつながる施工の落とし穴は多くあります。
まず、下地の防水処理です。ガルバリウム鋼板の下には防水シート(ルーフィング)を敷きますが、高耐久なルーフィングを選び、規定の重ね幅を厳守することが重要です。これにより、万が一、本体の下に水が回った場合でも、しっかりと雨水を受け止めることができます。
また、既存の屋根に新しい屋根材を重ねるカバー工法の場合、屋根の厚みが増すことで軒先が数cm高くなり、雨水が雨樋を越えてしまうことがあります。このリスクを避けるために、「セットバックスターター」という専用の部材を使い、水の流れ始める位置を後退させて、確実に樋へ誘導する専門的な処置が求められます。
下地が傷んでいる場合はカバー工法を行うことができません。そこで、葺き替え工事を行うことで屋根を新しくすることをおすすめします。葺き替え工事は以下の記事にて詳細にご紹介しております。ぜひ併せてご覧ください。
そして、屋根内部の湿気を排出するための換気口を適切に設けることも重要です。湿気がこもると、ガルバリウム鋼板の裏面が結露し、内部から錆びてしまうことがあるからです。
まとめ
- ガルバリウム鋼板は、軽くて錆びにくいのが最大の特徴です。耐震性に優れ、トータルコストを抑えられるメリットがあります。
- 屋根の葺き方は、主に縦葺きと横葺きの2種類があり、特に屋根の勾配(傾き)に合わせて適切な葺き方を選ぶことが重要です。
- 勾配が緩やかな屋根には、雨漏りのリスクを避けるために縦葺きが最適です。
- ガルバリウム鋼板の性能を最大限に引き出すには、下地の防水処理や屋根内部の換気など、細部にわたる丁寧な施工が欠かせません。
- 丸治瓦店は、45年以上にわたり培ってきた知識と技術で、お客様に最適な屋根リフォームをご提案します。
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